日本の伝統音楽:大学秋期授業終了

大学での日本伝統音楽の授業は今期も無事に終了です。

多くの学生が履修を希望し、箏・三味線それぞれの楽器と向き合い、習得しました。

 

カリキュラムは半年間という限られた時間内での授業ですが、毎回個性あふれる生徒たちなので、私自身も刺激を受けます。チャラそうに見られがちな風貌の学生が、実はとっても紳士的で真面目で根性あったり、内気そうな学生が楽器を弾かせると大胆な音を出したり。人の性格と音はリンクしてくるので面白いと感じます。

同時に私が自分自身の音を作る時に改めて色々な事を気付くきっかけにもなります。

 

海外からの留学学生、日本人の短期留学、1年間留学する学生も多くいる学部なので、受講生にはこの授業を通じて、日本の誇りと協調力も備えてもらいたいと思っています。

 

授業終盤で行う「それぞれが半年間学んだ楽器を、学生同士でお互いに教え合う」のコンテンツがやっぱり皆んな楽しいようです(笑)教える事で気付く発見を皆んな体得してくれて嬉しいです。

2023年度定期演奏会、無事に終了しました

今年も無事に定期演奏会が終わりました。

6歳〜80歳を超える方々までが演奏し、日頃のお稽古の成果を発表しました。独奏あり、30人規模の合奏あり、様々でした。

何より本会の主役は日頃から稽古に励まむお弟子さん達。日本伝統楽器を好み、自分と向き合い、精進されるお弟子さん達から、私も学ばせて頂いています。

 

本番当日には会場、音響、照明、ナレーター、調弦、着物着付、邦楽器屋… とても多くの方々に支えられて運営されています。

本番前には丸1日かけての総リハーサルを行ったり、本番に向けて運営に伴う裏方仕事も実はなかなかの規模だったりします。

舎中演奏会なので父母姉と力を合わせて今年も運営しました。47年以上もよく絶やすことなく毎年継続して開催してきた父母を、改めて尊敬する事が多いです。時代の流れを汲んで姉と私で裏方仕事の効率化や改善もしています。

MTVやdiscoveryでイベント運営を担当していた事が今も活かせています(笑)

 

そんなこんなで裏方仕事と演奏で(何気に2曲に1曲は出演してましたので)ドタバタしていたら今年は家族や直弟子達と写真を一緒に撮る暇もなく。大学の部活の教え子&OBOG達の楽しんでる写真をもらいました!

定期発表会を開催いたします

今年も舎中の定期演奏会を行います。
お弟子さん達が年に1回、お稽古の成果を発表する機会です。

『仕事をバリバリしている方』『学校に通う学生』『家事・育児をしている方』『定年後の時間を活用している方』様々な人生ステージを歩んでいらっしゃる生徒さん達が、『箏・三味線・尺八』という和楽器を通じて、一緒に合奏したり、成長を褒め称えたり、叱咤激励したりします。
最年少は6歳、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代、そして80歳を超えていらっしゃる方が何人かいらっしゃいます!
この『発表会』があるかないかでは、やはり個々の成長は断然違います。
『ステージで演奏して、観ていただく』ことは、緊張し、葛藤し、そして喜びとなるので大きく成長する過程となります。

秋深まりゆく時期、お時間があれば是非お越しくださいませ。
発表会ですのでお耳汚しの曲も多々あるかと思いますが、入場無料、出入り自由ですので、気軽にご笑聴、ご笑観くださいませ!

【開催日程】
2023年11月12日(日)
11:00 開場
11:30 開演
17:20 終演予定(終演は早まる可能性がございます)

大学の伝統音楽授業(春期)終了!

春期の伝統音楽の授業も無事に終了です。
コロナの影響を考え、2020年からの3年間は、授業内における学生同士の接触は極力控えていました。しかし今期から「履修した楽器を学生同士で教え合う!」機会を復活させました(^-^)

これが、とても盛り上がるんです!(笑)
授業では座学の勉強もしますが、実技として学生に箏か三味線を選択してもらいます。箏チーム、三味線チームに分かれて毎週それぞれ実技授業を行い、最後には発表し合い、合奏し、そして相手チームに自分が学んだ楽器の弾き方、楽譜の読み方などを教えます。
あーでもない、こーでもないワチャワチャしながら教え合いを終えると、ほぼ全員が「あっちの(自分の選択していない)楽器の方が本当に難しい…」と悲鳴をあげます。その時に伝えるのは「みんなも初めて楽器触った時に同じ感覚だったはず。たった10回程度の練習でも自分が選択した楽器の方が弾きやすいと感じるのは、それだけ練習を頑張った証です。チリも積もれば山となる。練習も回数を重ねると慣れてくる。この経験を思い出して、これからもどんな事も最初から諦めずに、少しずつでもトライして欲しい」と。

なーんて偉そうな事を言いながら、自分自身に言い聞かせてる私です… 初心忘れべからず…

Farewell partyにて演奏 @OCA TOKYO

3月末にUC Berkleyのビジネススクールに所属する約120名が来日され、そのFarewell Partyにて東京・丸の内にあるOCA TOKYOで演奏をさせて頂きました。彼らはアメリカからだけではなく世界各国からMBA修得などで所属しており、今回は春休み期間に自分が興味のある国にTripする企画とのことでした。(ちなみに企画はUCBに所属されている日本人が行い、日本へのTrip企画は募集5分で定員が埋まったとの事,,,大人気のようです!)
ちょっと長くなりますがお付き合い下さい。

久々に胸を打たれたエピソードがあります。
立食宴席だったのでお酒を飲まれていらっしゃる方もおり、人数も120人を超えているのでかなりワイワイでしたが、演奏が始まると大半の方がステージの前にズラッと並んで耳を傾けて下さいました。それでも120人全員が、というわけではなく後ろの方では仲間で会話を楽しんでいらっしゃる方もおり。
そんな時、曲間で私が楽器や文化の説明を少ししている際に1人の男性が『話しているヤツら静かにしろよ!演奏している人に失礼だろ!自分が日本に来たいと思って参加しているはずなのに、日本の文化に耳を傾けないなんて、意識が低すぎる!』と声をあげて仰ったのです(もちろん英語)。音楽を聴いて下さっていた他の方々はその発言に指を鳴らして賛同。(あの賛同の仕草も久々の海外を感じました〜)
奏者へのリスペクトをこのような形で体現してくださることに涙が出そうに嬉しかったです。

私自身は自分の英語力の衰えにヒヤヒヤしておりましたが、、、皆さんとても真剣に聴いてくださり、そして演奏が終わると大喝采をしてくださり、久々に『外国の雰囲気』や『外国ならではのノリや反応』を体感しました。
主催者の方に『終演後に質問があればお答えしますし、ご興味ある方がいれば簡単な演奏体験も可能ですよ』とお話ししていたらば、、、ものすごい数の方が集まって下さいまして(笑)その熱量とパッションに私も熱い気持ちとパワーを頂けました。

日本の良さ、海外の良さ、それぞれありますが『知らないことに興味を持つ姿勢』や『積極的なコミュニケーション』において日本はまだ未熟のような気がしています。それぞれの国がその良さを協調できる世の中になって欲しいと願わずにはいられません。
別の機会などでも『海外に日本伝統文化を広めてね!』とお声がけくださる方々も多いのですが、私が英語やドイツ語を活用して日本伝統文化をお伝えしているのは、この魅力を海外の方々にも知って頂きたいのと同時に、日本人自身にも興味を持ってもらいたいと日々感じています。

今回このような素敵な機会を頂戴し、素敵な場所で演奏させて頂けたことに感謝です。ちなみに丸の内ど真ん中にあるこのOCA TOKYOは会員制の高級ラウンジで、雰囲気もホスピタリティもとても素晴らしい施設でした!

Bang & Olfsen でのトライアル

コロナ感染拡大が始まる前の2020年初頭にイベントをご一緒させて頂いたデンマークの高級オーディオメーカーBang & Olfsen。シリーズ化して続けていく予定であったイベントですがコロナの影響でずっと実施が叶っておりません,,,
しかしながら水面下では準備をし、いつでも再開できるように色々な事をTrialしています。

その1つとして、川・海・竹林・沢・焚火・森・など様々な自然の中で収録された『自然音』と箏の音色のアンサンブルです。
Bang & Olfsenの素晴らしいスピーカーを色々な方向に置き、あるスピーカーからは風の音が、あるスピーカーからは水の音が聞こえてくるセッティングにし、まるで自身が森の中にいるかのような空間を創り出します。その中で箏を奏でるわけですが、いや〜何がすごいって、弾いている自分がとっても気持ち良いのです(笑)自然というゆりかごに乗せられているような、ゆったりとした時間が流れ、そこに自然からの贈り物である箏という楽器の音色が響き、たまらない空間が出来上がります。
その他の演出も色々と考えており、早く皆さんにお届けしたいと思っております!
個人的にはBeosound Balanceという360度のスピーカーに惹かれており、家のあちこちに置けたら良いのにー!なんて妄想しております

ちなみにこの日の着物はBang&Olfsenのイメージでシンプル&スタイリッシュなモノトーンコーデ。
五感でトータルに感じて頂けるイベントができるように練っております!♫

2022年新春演奏

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

先日、東京国分寺ロータリークラブ様の新年例会において尺八奏者の中島孔山さんと一緒に演奏をさせて頂きました。お正月の定番曲である『春の海』や父の楽曲などを、ちょっとした豆知識をお話ししながら、演奏させて頂きました。

会の最初に演奏をさせて頂きましたが、御食事、ご歓談後にもありがたくもアンコールを頂き、会の締めとして再度演奏させて頂きました。
新年早々、日本伝統音楽を皆様が聴き入って下さり、そして興味を持ってくださった事を嬉しく思います。

ロータリークラブ様とは高校時代からお世話になっており、今でもこうして各地のクラブで公演や講演などをさせて頂けることを嬉しく思っております。